読み書きのけいこ
ヴィタリス親方の小さな役者の
ユッセルに着いて三日目には、また旅に出ることになった。
今度はどこへ行くのだろう。
わたしはもう
「おまえはこのへんのことを知っているか」と、かれはわたしの顔を見ながら言った。
「いいえ」
「じゃあなぜ、どこへ行くと言って聞くのだ」
「知りたいと思って」
「なにを知りたいのだ」
わたしはなんと答えていいかわからないので、だまっていた。
「おまえは本を読むことを知っているか」
かれはしばらく考え深そうにわたしの顔を見て、こうたずねた。
「いいえ」
「本にはこれからわたしたちが旅をして行く土地の名やむかしあったいろいろなことが書いてある。一度もそこへ来たことがなくっても、本を読めばまえから知ることができる。これから道みち教えてあげよう。それはおもしろいお話を聞かせてもらうようなものだ」
わたしはまるっきりものを知らずに育った。もっともたったひと月村の学校に行ったことがあった。けれどその月じゅうわたしは一度も本を手に持ったことはなかった。わたしがここに話をしている時代には、フランスに学校のあることをじまんにしない村がたくさんあった。よし学校の先生のいる所でも、その人はなんにも知らないか、さもなければなにかほかに仕事があって、
わたしたちの村の学校の先生がやはりそれであった。それは先生がものを知らないというのではないが、わたしが学校に行っているひと月じゅうかれはただの一
「本を読むってむずかしいことでしょうか」
わたしはしばらく考えながら歩いて、こう聞いた。
「頭のにぶい者にはむずかしいが、それよりも習いたい気のない者にはもっとむずかしい。おまえの頭はにぶいかな」
「ぼくは知りません。けれども教えてくだされば習いたいと思います」
「よしよし、考えてみよう。まあ、ゆっくり教えてあげよう。たっぷりひまはあるからね」
たっぷりひまがあるからゆっくりやろう。なぜすぐに始めないのだろう。わたしは本を読むことを習うのがどんなにむずかしいか知らなかった。もう本を開ければすぐに中に書いてあることがわかるように思っていた。
そのあくる日歩いて行くとちゅう、親方はこしをかがめて、ほこりをかぶった板きれを拾い上げた。
「はら、これがおまえの習う本だ」とかれは言った。
なにこの板きれが本だとは。わたしはじょうだんを言っているのだろうと思って、かれの顔を見た。けれどかれはいっこうにまじめな顔をしていた。わたしは木ぎれをじっと見た。
それはうでぐらい長さがあって、両手をならべたくらいはばがあった。そのうえには字も絵も書いてはなかった。
わたしはからかわれるような気がした。
「あすこの木のかげへ行って休んでからにしよう。そこでどういうふうにわたしがこれを使って、本を読むことを教えるか、話してあげよう」と親方は言って、わたしのびっくりしたような顔を
わたしたちは木のかげへ来ると、
親方はかくしからナイフを出して、いまの板きれの
「わたしはこの一本一本の板に一つずつの字をほってあげる」とかれはわたしの顔を見ながら言った。わたしはじっとかれから目を放さなかった。「おまえはこの字を形で
やがてわたしのかくしはその小さな木ぎれでいっぱいになった。それで
わたしに字を教えながら親方は、それをいっしょにカピにも教えてみようかと思い立った。犬は時計から時間を
はじめはわたしもカピよりはずっと進歩が早かった。けれどわたしは
「カピのはうが先に読むことを覚えるよ、ルミ」
そう言うとカピはわかったらしく、
そこでわたしはくやしくなって気を入れて勉強した。それで犬がやっと自分の名前の四つの字を拾い出してつづることしかできないのに、わたしはとうとう本を読むことを
「さて、おまえはことばを読むことは覚えたが、どうだね、今度は
「譜を読むことを
「ああ。そうするとおまえもわたしのように歌が歌いたいと思うのかい」と親方が答えた。
「とてもそんなによくはできそうもないと思いますけれども、少しは歌いたいと思います」
「じゃあわたしが歌を歌うのを聞くのは
「ええ、わたしは、なによりそれが好きです。それはうぐいすの歌よりずっと好きです。けれどもまるでうぐいすの歌とはちがいますね。あなたが歌っておいでになると、ぼくは歌のとおりに
わたしはあお向いてかれを見た。かれの目にはなみだがあふれていた。そのときわたしはことばを切って、
「気にさわったのですか」とたずねた。
かれは声をふるわせながら言った。「いいや、気にさわるなんということはないよ。それどころかおまえは、わたしを遠い子どもだったむかしにもどしてくれた。そうだ、ルミや、わたしは歌を教えてあげよう。そうしておまえは
かれは言いかけてふとやめた。わたしはかれがそのとき、そのうえに言うことを
そのあくる日、かれは小さく木を切って文字を作ったと同様に
音譜は
「
自分がおもしろいと思うと、まねをしてはおもしろがっているジョリクールは、今度も主人の身ぶりをまねていた。毎日わたしのけいこのときに、さるはいつもそばにいるので、わたしがつかえでもすると、そのたんびにがっかりした様子をして、かれが両うでを空に上げて、また下に下ろしては、ももを打つところを見ると、わたしはしょげずにはいられなかった。
「ご
わたしが思い切った子なら、さるがばかにしているのは
とうとう何週間もけいこを
むろんこれだけのけいこが一日でできあがるはずはなかった。何週間のあいだ何か月のあいだ、わたしのかくしはいつも小さな木ぎれで、いっぱいになっていた。
しかし、わたしの
毎日決まった道のりだけは歩いて行かなければならなかった。もっともその道のりは村と村との間が遠いか近いか、それによって長くもなり短くもなった。いくらかでも、
この
けれど、勉強に使う時間のあるなしよりも、もっとたいせつなものがあった。それはその仕事に
幸いにわたしは、ぐるりに起こる出来事に心をうばわれることなしに、むちゅうに勉強のできるたちであった。もしそのじぶんわたしが、
だんだんわたしはおかげでいろんなことを
ところが親方のあとについて、広い青空の下に
こうして、このつらいお
山こえて谷こえて
わたしたちはフランスの
わたしたちの流行はしごく
さて
そこでわれわれのあとからついて来る
一つの町に五、六日も
「おまえは同じ年ごろの子どもがたいがい学校に行っている時代に、ひょんなことからフランスの国じゅうを歩く回り合わせになっているのだ」と親方はあるときわたしに言った。「だから学校へ行く代わりに、自分で目を開いて、よくものを見て
「どんなことを」
「それはまたいつか話そうよ。ただまあ、むかしから犬やさるの
いったいこの親方はもとはなんであったろう、わたしは知りたいと思った。
さてわたしたちはだんだんめぐりめぐって行って、ローヴェルニュからケルシーの高原にはいった。これはおそろしくだだっ広くってあれていた。小山が波のようにうねっていて、開けた土地もなければ、大きな
「そうだ、この村だったよ」とヴィタリス親方が言った。「しかもこの同じ宿屋だったかもしれないが、のちに何万という
わたしもさすがにことばをはさまずにはいられなかった。
「うまやのこぞうだったときにですか」
「いいや」と親方は
「あなたは王さまと知り合いなのですか」
わたしのこういった調子は少しこっけいであったとみえて、親方はさもゆかいそうに
わたしたちはうまやの戸の前のこしかけにこしをかけて、昼間の太陽のぬくもりのまだ
「おまえ、とこにはいりたいか」と親方はたずねた。「それともミュラー王の話でもしてもらいたいと思うか」
「ああ、どうぞそのお話をしてください」
そこで親方はわたしとこしかけの上にいるあいだ、長物語をしてくれた。親方が話をしているうちに、だんだん青白い月の光がななめにさしこんできた。わたしはむちゅうになって耳を立てた。両方の目をすえてじっと親方の顔を見ていた。
わたしはまえにこんなむかし物語などを聞いたことがなかった。だれがそんな話をして聞かせよう。バルブレンのおっかあはとても話すわけがない。かの女はそんな話は少しも知らなかった。かの女はシャヴァノンで生まれて、たぶんはそこで死ぬのだろう。かの女の心は目で見るかぎりをこえて先へは行かなかった。それもアンドゥーズ山の
わたしの親方は王さまに会ったことがある。その王さまはかれと話をした。いったいこの親方は
わたしの、活発に
七里ぐつをはいた大男
南部地方の高原のかわききった土地をはなれてのち、わたしたちは、いつも青あおとした谷間の道を通って、旅を
ふと空中に、ふうわりとちょうど
あれた町が一つ、そこには古いおほりもあり、岩屋もあり、
けれどそれもこれもみんなわたしの
わたしたちはあるごくびんぼうな村に一夜を明かして、あくる日夜の明けないうちから出発した。長いあいだわたしたちは、ほこりっぽい道を歩いて来て、
大きな川が一つ、わたしたちのそのとき行き着いた
「これがボルドーだ」と親方がわたしに言った。
わたしのような子どもにとっては――その年までせいぜいクルーズのびんぼう村か、道みち通って来たいくつかのちっぽけな町のほかに見たことのない子どもにとっては、これはおとぎ話の国であった。
なにを考えるともなく、わたしの足はしぜんと止まった。わたしはじっと立ち止まったまま、前のほうをながめたり、後ろのほうをながめたり、ただもうぼんやりそこらを見回していた。
しかし、ふとわたしの目は一点にとどまった。それは川の面をふさいでいるおびただしい船であった。
つまりそれはなんだかわけのわからない、ごたごたした活動であったが、それが自分でもはっきりつかむことのできない、ひじょうに強い
いくそうかの船は
「ちょうどいまが
「長い
わたしにとってはなんということばであろう。なんという目新しい事実であろう。
わたしたちが、パスチードとボルドーを通じている橋の所へ来るまでに、親方はわたしが聞きたいと思った
これまでわたしたちはけっしてとちゅうの町で
しかし、ボルドーは大都会である。見物は
ボルドーを打ち上げてから、わたしたちはポーへ行かなければならなかった。そのとちゅうでは大きなさばくをこえなければならなかった。さばくはボルドーの町の門からピレネーの
もうわたしもおとぎ話にある
わたしたちは七、八日のちボルドーを出発した。ガロンヌ川
「わたしたちはランドの中に来たのだ」と親方が言った。「このさばくのまん中まで行くには二十里か二十五里(八十キロか百キロ)行かなければならない。しつかり足に元気をつけるのだぞ」
元気をつけなければならないのは足だけではなかった。頭にも、
そののちもわたしはたびたび海上の旅をしたが、いつも大洋のまん中で
大洋の中にいると同様に、わたしたちの日は遠い
わたしたちは歩き
ずいぶん長いあいだをおいて、たまさか、わたしたちはちょいとした森を通りぬけることがあったが、その森はふつうの森のように、とちゅうの
わたしたちは朝から歩き
わたしはくたびれたし、ねむたかった。わたしたちは
親方もやはりくたびれていた。かれは足を止めて道ばたに休もうとした。
わたしはそれよりも、左手にあった小山に登って、村の火が見えるかどうか見たいと思った。
わたしはカピを
「おまえ、こわいのか」とヴィタリスは言った。
この
夜はすっかり
けれどわたしはぜひも
わたしは耳を立てて、犬の声か、
どうかして聞き取ろうと思うから、耳をすませて、自分の立てる息の音さええんりょをして、わたしはしばらくじっと立っていた。
ふとわたしはぞくぞく身ぶるいがしだした。このさびしい、
わたしはこわごわあたりを見回した。するとそのとき、遠方に大きな
わたしは
けれど、そのとき風は、木の葉を動かすほどの軽い風もふいてはいなかった。はげしい風でふかれるか、だれかがさわらないかぎり動くはずはなかったのである。
「だれかしら」
いや、この自分のほうを目ざしてやって来る大きな
それを見るとわたしはあわてて、あとをも見ずに、足に
けれどきみょうなことに、登るときだけに早くわたしの足が進まなかった。わたしはいばらや、
ちくちくするいばらの中からはい出して、わたしはふと後ろをふり向いてみた。
運よく野原はそういばらがなかったので、いままでよりは、早くかけだすことができた。
でもわたしがありったけの
わたしは息もつけなかった。競争でつかれきっていた。ただはあすう、はあすう言っていた。しかし
「化け物が、化け物が」
犬たちのけたたましいほえ声よりも高く、はちきれそうな
「おばかさん」とかれはさけんで、まだ笑いやめなかった。「まあよく見なさい」
そういうことばよりも、そのけたたましい
あれほどわたしをおどかした
その
けものだろうか。
人だろうか。
人のようでもあって、胴はあるし、頭も両うでもあった。
けものらしくもある。けれどもかぶっていた毛むくじゃらな身の皮と、それをのせているらしい二本の長細いすねは、それらしい。
夜はいよいよ暗かったが、この黒い
わたしはしばらく、それがなんだかまだわからずにいたのであったが、親方はやがてその影法師に向かって話をしかけた。
「まだ村にはよほど遠いでしょうか」と、かれはていねいにたずねた。
話をしかけるところから見れば人間だったか。
だがそれは返事はしないで、ただ黙った。その笑い声は鳥の鳴き声めいていた。
するとけものかな。
主人はやはり問いを
こうなると、それが今度口をきいて返事をしたら、やはり人間にちがいなかった。
ところでわたしのびっくりしたことには、その
おやおや、口がきけるのに、なぜけものような前足があるのだろう。
わたしに
「これでおまえ、正体がわかったろう」と親方は言って、道みち歩きながらも
「でもぼくはまだなんだかわかりません。じやあこのへんには大男がいるのですか」
「そうさ。竹馬に乗っていれば大男にも見えるさ」
そこでかれはわたしに
「これでこのへんの人が、七里ぐつをはいた大男になって、子どもをこわがらせたわけがわかったろうね」
ポー市にはゆかいな
わたしたちはそこに冬じゅういた。金もずいぶんたくさん取れた。お客はたいてい子どもたちであったから、同じ
けれども春が近くなるに
さてある
つごうのいい場所はけっして少なくはなかったが、とりわけ植物園の
ところで
追いはらわれるままにわたしたちはすなおに出て行けばよかったかもしれなかった。わたしたちは巡査にたてをつくほどの力はないのであったが、しかし親方はそうは思わなかった。
かれはたかが犬を
そこで
もっとも親方はひじょうにていねいであった。親方があまりはげしくおこらないとき、または他人をすこし
「
「なるほど」と親方は答えた。「わたくしはただあなたがいかなる
この日は
けれどその
「この犬どもに
「犬に口輪をはめろとおっしゃるのでございますか」
「それは
このときはちょうど『
それで
「じゃまをするない」
「
親方はそのときまず見物のさわぐのをとどめて、さて毛皮のぼうしをぬぎ、そのかざりの
「
とかれはたずねた。
「そうだ。それもさっそくするのだ」
「なに、カピ、ゼルビノ、ドルスに
この
「さてまたかの美しき
見物人の
巡査はそのときふとなにをおもしろがっているのか見ようとして後ろをふり向いた。するとしばらくのあいださると人間とはたがいににらみ合わなければならなくなった。どちらが先に目をふせるか問題であった。
「きさまの
「さようなら
わたしは親方が犬の
わたしはとうとうがまんがしきれなくなって、こちらからきりだした。
「あしたもしカピが
「おまえはあれらの小さな鼻の上にそんな物をのせたいとわたしが思っているというのか」
「でも
「おまえはんのいなかの子どもだな。
わたしはそのあくる日一人で行きたいことは少しもなかったけれども、親方の言うことには
さてわたしはいつもの場所へ出かけて、
このごろではわたしもハープをひくことを
きのう
それで見物の中には、わたしがジョリクールと二人だけなのを見て、わたしの歌っている
わたしはうなずいた。
親方は来ないで、先に
かれはさっそくげんこつをこしの上に当てて、こっけいないばりくさった様子で、大またに歩き回った。
巡査はこわい目つきをしてわたしをにらみつけた。
いったいこの
ジョリクールは
わたしはあんまりやりすぎると思ったから、ジョリクールを
どうしてそんなことになったかわからなかったが、たぶん
と思うまにかれはとびかかって来て、ただ一打ちでわたしを地べたの上にたたきたおした。
わたしが目を開いて起き上がろうとすると、ヴィタリス
「わたしはあなたがその子どもを打つことを止めます。なんというひきょうなまねをなさるのです」とかれはさけんだ。
しばらくのあいだ二人の人間はにらみ合って立っていた。
親方はどうどうとした様子であった、かれは
けれどもかれはどうして、そんなことはしなかった。かれは両うでを広げて親方ののど首をつかまえて、
ヴィタリス親方はよろよろとしてたおれかけたが、す早く立ち直って、平手で巡査のうで首を打った。
親方はがんじょうな人ではあったが、なんといっても
けれども取っ組むまでにはならなかった。
「あなたはどうしようというのです」
「わたしといっしょに来い」と
「なぜあの子を打ったのです」と親方は
「よけいなことを言うな。ついて来い」
親方は返事をしないで、わたしのほうをふり向いた。
「
かれはそのうえもうなにも言う
こんなふうにして、親方が
犬たちは
「あのじいさんがもっともだよ」
「いや、あの男がまちがっている」
「なんだって
「とんだ
わたしはがっかりして
わたしはこのころでは毎日だんだんと親方が
だからこの
いつまたいっしょになれるだろうか。
いったいどのくらい
そのあいだわたしはどうしたらいいだろう。どうして生きてゆこう。
ヴィタリス親方はいつもからだに
わたしはかくしに五、六スーしか持っていなかった。それだけでジョリクールと犬とわたしの食べるだけの物が買えようか。
わたしはそれから二日のあいだ、
やっとのことで三日目に一人の男が親方の手紙を
「わたしがかんしゃくを起こしたのは悪かった」と手紙に書いてあった。「とんだ
こういって、それからなお二、三の注意を書きそえて、自分に代わって犬やさるたちをかわいがってくれるようにと書いてあった。
わたしが手紙を読んでいるあいだ、カピがわたしの両足の間にはいって、鼻を手紙にこすりつけて、くんくんやっていた。かれが
わたしは土曜日の朝早く
どろぼうをして
いちばんおしまいに親方が引き出された。かれは二人の
はじめにかれがなにを言ったか、人びとがかれになにをたずねたか、わたしはひじょうに
わたしはただじっと親方を見ていた。
かれはしらが頭を後ろに
「おまえは、おまえを
「何回も打ちはいたしません、
「その子はおまえの子ではないだろう」
「はい、しかしわたくしの実子同様にかわいがっております。それで
「おまえは警官を打ったろう」
「
「おまえぐらいの
「そうです。そういうはずはないのですが、人はおうおう
親方の目はそのあいだ
まもなく
ああ、二か月の
ドアは開かれた。なみだにぬれた目の中からわたしは、かれが
どこへわたしは行こう。