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運命(うんめい)

作者:未知  来源:青空文库   更新:2006-9-4 9:19:37  点击:  切换到繁體中文




 女仙外史じょせんがいしに、忠臣等名山幽谷に帝をもとむるをする、有るがごとく無きが如く、実の如く虚の如く、縹渺有趣ひょうびょうゆうしゅの文をす。永楽亭えいらくてい楡木川ゆぼくせんほうを記する、鬼母きぼの一剣を受くとなし、又野史やしを引いて、永楽帝楡木川ゆぼくせんに至る、野獣の突至するにい、こればくす、かくされてたゞ半躯はんくあますのみ、※(「歹+僉」、第4水準2-78-2)れんしてしかして匠を殺す、そのあと泯滅びんめつする所以ゆえんなりと。野獣か、鬼母か、われこれを知らず。西人せいじんあるいは帝胡人こじんの殺すところとなると為す。しからばすなわち帝丘福きゅうふくとがめて、而して福とその死を同じゅうする也。帝勇武を負い、毎戦あやうきをおかす、楡木川ゆぼくせんの崩、けだ明史みんしみて書せざるある也。

 すうか、数か。紅篋こうきょう度牒どちょう袈裟けさ剃刀ていとうああ又何ぞ奇なるや。道士の霊夢、御溝ぎょこう片舟へんしゅうああ又何ぞ奇なるや。われかつ明史みんしを読みて、その奇に驚き、建文帝と共に所謂いわゆるすうなりの語を発せんと欲す。のち道衍どうえんの伝を読む。うちに記して曰く、道衍永楽えいらく十六年死す。死に臨みて、帝言わんと欲するところを問う。衍曰く、そう溥洽ふこうというものつながるゝこと久し。願わくは之をゆるしたまえと。溥洽ふこうは建文帝の主録僧しゅろくそうなり。初め帝の南京なんきんに入るや、建文帝僧となりてのがれ去り、溥洽じょうを知ると言うものあり、あるいは溥洽の所にかくすとうあり。帝すなわち他事を以て溥洽をいましめて、しかして給事中きゅうじちゅう胡※こえい[#「さんずい+「勞」の「力」に代えて「火」」、UCS-6FD9、423-8]に命じて※(「彳+扁」、第3水準1-84-34)あまねく建文帝を物色せしむ。これを久しくして得ず。溥洽してつながるゝこと十余年、ここに至りて帝道衍の言をもって命じて之をいださしむ。衍頓首とんしゅして謝し、ついで卒すと。篋中きょうちゅうの朱書、道士の霊夢、王鉞おうえつの言、呉亮ごりょうの死と、道衍のこいと、溥洽のもくと、嗚呼ああ、数たると数たらざると、道衍けだし知ることあらん。しかして楡木川ゆぼくせん客死かくし高煦こうこう焦死しょうし、数たると数たらざるとは、道衍※(「王+共」、第3水準1-87-92)えんこうはいもとより知らざるところにして、たゞ天これを知ることあらん。





底本:「日本の文学3 五重塔・運命」ほるぷ出版
   1985(昭和60)年2月1日初版第1刷発行
底本の親本:「幽秘記」改造社
  1925(大正14)年6月発行
※JIS X 0213にもない文字の一部に、字体表現の参考資料として、「※[#「木+爽」、UCS-6A09、252-3]」のように、Unicodeを添えました。
※底本は、物を数える際や地名などに用いる「ヶ」(区点番号5-86)を、大振りにつくっています。
※疑問箇所の確認にあたっては、底本の親本と、「露伴全集 第六卷」岩波書店、1953(昭和28)年12月20日発行を参照しました。
※底本の「凡例」に「韻文の作品は、原表記・歴史的仮名づかいのままとした。ただし、振仮名は現代表記に改めた。」と記載されています。
※「懐来かいらいり 兵三万と」「天に震い 飛矢ひし雨の如し。」「城を撃たしむ 城壁破れんとす。」「前半は巵酒ししゅ 歓楽、」「武当ぶとう 大和山たいかざんに」の空白は底本通りにしました。
入力:kompass
校正:しだひろし
2004年11月17日作成
青空文庫作成ファイル:
このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。




●表記について
  • このファイルは W3C 勧告 XHTML1.1 にそった形式で作成されています。
  • [#…]は、入力者による注を表す記号です。
  • 「くの字点」は「/\」で、「濁点付きくの字点」は「/″\」で表しました。
  • 「くの字点」をのぞくJIS X 0213にある文字は、画像化して埋め込みました。
  • この作品には、JIS X 0213にない、以下の文字が用いられています。(数字は、底本中の出現「ページ-行」数。)これらの文字は本文内では「※[#…]」の形で示しました。

    「木+爽」、UCS-6A09    252-3、257-9、265-7、252-3
    「木+肅」、UCS-6A5A    252-5、257-9、279-3、279-3、279-3、279-4、279-5、282-3、292-11
    「木+巳」    252-7、256-9、257-10
    「木+英」、UCS-6967    252-11
    「木+「旃」の「丹」に代えて「冉」    252-12
    「木+惠」、UCS-6A5E    253-2、337-8
    「木+經のつくり」、UCS-6871    253-4
    「木+(ヨ/粉/廾)」    253-5
    「敖/馬」、UCS-9A41    268-4、297-4
    「巾+莫」、UCS-5E59    274-11
    「てへん+霍」、UCS-6509    275-10
    「火+動」    279-5
    「王+獻」、UCS-74DB    284-4、301-7
    「竹かんむり/垂」、UCS-7BA0    293-5、293-5、376-1、376-1
    「竹かんむり/「垂」の「ノ」の下に「一」を加える」    293-5、376-1
    「執/糸」、UCS-7E36    293-5、416-8
    「宀/必/冉」、UCS-5BD7    300-11
    「王+「虞」の「呉」に代えて「僚のつくり-小」    301-7、301-7、301-8
    「足へん+諜のつくり」、UCS-8E40    305-1
    「石+駁」、UCS-791F    316-5
    「土へん+己」、UCS-572E    317-6、317-6
    「土へん+已」    317-6
    「火+通」、UCS-71A5    339-9
    「火+堅」、UCS-719E    339-9
    「毎+卜」    345-6
    「月+無」、UCS-81B4    346-2
    「てへん+弃」    346-7
    「犬/(犬+犬)」、UCS-730B    346-9
    「讀+言」、UCS-8B9F    348-2
    「网/卯」    354-11
    「くさかんむり/奔」、UCS-83BE    356-4、363-12、363-12、390-3
    「てへん+(嚢-口二つ)」    361-8
    「言+皮」、UCS-8A56    361-10、383-8
    「火+爵」、UCS-721D    370-6
    「般/革」、UCS-97B6    374-5
    「厂+龍」    348-9
    「さんずい+「勞」の「力」に代えて「糸」」、UCS-7020    380-4
    「條」の「木」に代えて「魚」、UCS-9BC8    382-9、382-9
    「禾+余」、UCS-7A0C    395-2
    「さんずい+「勞」の「力」に代えて「火」」、UCS-6FD9    398-8、401-2、400-8、402-1、423-8
    「王+追」    402-3
    「さんずい+寉」    405-12、406-8、406-8、406-8

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