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政談月の鏡(せいだんつきのかがみ)

作者:未知  来源:青空文库   更新:2006-9-7 10:51:31  点击:  切换到繁體中文

底本: 圓朝全集 巻の一
出版社: 近代文芸資料複刻叢書、世界文庫
初版発行日: 1963(昭和38)年6月10日


底本の親本: 圓朝全集巻の一
出版社: 春陽堂
初版発行日: 1925(大正15)年9月3日

 


        一

 政談月の鏡と申す外題(げだい)を置きまして申し上(あぐ)るお話は、宝暦(ほうれき)年間の町奉行で依田豐前守(よだぶぜんのかみ)様の御勤役中に長く掛りました裁判でありますが、其の頃は町人と武家(ぶげ)と公事(くじ)に成りますと町奉行は余程六(むず)ケしい事で有りましたが、只今と違いまして旗下(はたもと)は八万騎、二百六十有余頭(かしら)の大名が有って、往来は侍で目をつく様です。其の時の江戸の名物は、武士、鰹、大名小路、広小路、茶見世、紫、火消、錦絵と申して、今の消防方は四十八組有って、火事の時は道路が狭いから大騒ぎです、焼出(やけだ)されが荷を担(かつ)いで逃げ様とする、向(むこう)からお町奉行が出馬に成る、此方(こっち)の曲角からお使番が馬で来る、彼方(あちら)から弥次馬が来る、馬だらけに成りますが、只今は道路の幅が広くなりずーッと見通せますが、以前は見通しの附かんように通路(とおりみち)が迂曲(うねっ)て居りましたもので、スワと云うと木戸を打ち路次を締める、少しやかましい事が有ると六(む)ツ限(ぎり)で締切ります、此の木戸の脇に番太郎がございまして、町内には自身番が有り、それへ皆町内から町内の家主(いえぬし)(差配人さん)がお勤めに成って、自身番の後(うしろ)の処が屹度(きっと)番太郎に成って居たもので、番太郎は拍子木を打って夜廻りを致す丈(だけ)の事でスワ狼藉者だと云っても間に合う事はない、慄(ふる)えて逃げて仕舞い、拍子木を溝(どぶ)の中へ放り出して番屋へ這込(はいこ)むなどと云う弱い事で、冬になると焼芋や夏は心太(ところてん)を売りますが、其の他(た)草履草鞋を能(よ)く売ったもので、番太郎は皆金持で、番太郎は越前から出る者が多かったようで、それに湯屋の三助は能登国(のとのくに)から出て来ます、米搗(こめつき)は越後と信濃からと極って居ました、江戸ッ子の番太郎は無い中に、長谷川町(はせがわちょう)の木戸の側(わき)に居た番太郎は江戸ッ子でございます、名を喜助(きすけ)と云って誠に酒喰(さけくら)いですが、妙な男で夜番(よばん)をする時には堅い男だから鐘が鳴ると直(すぐ)に拍子木を持って出ます、向うの突当(つきあたり)までちゃんと行って帰って来ます。大概の横着者は、チョン/\チョン/\と四つ打って町内を八分程行くと、音さえ聞えれば宜(い)いんで帰って来ますが此の男は突当りまで見廻って来ないと気が済まないと云う堅い人で、ボンチョン番太と綽名(あだな)が有る位で何(ど)う云う訳かと聞いて見ると、ボーンと云う鐘とチョンと打出す拍子木と同じだからボンチョン番太と云う、余程堅い男だが酒が嗜(す)きで暇(ま)さえあれば酒を飲みます、女房をお梅と云って年齢(とし)は二十三で、亭主とは年齢が違って若うございますが、亭主思いで能く生酔(なまえい)の看護(もり)を致しますので、近所の評判にあの内儀(かみ)さんは好(い)い女だ喜助の女房には不釣合だと云われる位ですが、誠に貞節な者で一体情の深い女でございますから、本当に能く亭主の看護を致して、嗜(すき)な物を買って置き、
 梅「寒いから一杯お飲(た)べかえ、沢山飲むといけないよ、二合にしてお置よ、三合に成ると少し舌が廻らなくなる、身体に障(さわ)るだろうと思って案じられるから」
 喜「うむ寒いな、霜月に這入ってからグッと寒く成った何(ど)うしても寒くなると飲まずにゃ居られねえな」
 梅「寒いたって、寒い訳だよ、朝から飲んでるからもう酔い醒(ざめ)のする時分だからさ、町代(まちだい)の總助(そうすけ)さんが来て余り酒を飲ましちゃアいけない、あれでは身体が堪(たま)るまいと被仰(おっしゃ)って案じておいでだよ、皆様(みなさん)が御贔屓(ごひいき)だから然(そ)う云って下さるんだよ」
 喜「もう是れ限(ぎ)り飲まねえから、よう宜(い)いからもう一本燗(つ)けなよ」
 梅「燗けなってお酒が無いんだよ」
 喜「無けりゃア買って来ねえな、おい」
 梅「もう今日はこれだけにしてお置きな」
 喜「熱い時分ならそれで宜いが、寒い時分には二合じゃア足りねえ、ようお前(めえ)能く己(おれ)の面倒を見て可愛がって呉んな、其の代り己がお前を可愛がって遣(や)る事もあらア」
 梅「お戯(ふざ)けでないよあのお店(たな)から酒の下物(さかな)にしろって台所の金藏(きんぞう)さんが持って来た物があるよ」
 喜「彼奴(あいつ)め下物だって鮭の頭位だろう、あゝ有難い持つべきものは女房か、有難いな、何(ど)うしたっても好(い)い酒は四方(よも)へ行かなければ無(ね)えな」
 とクビーリ/\飲んで居る、其の時店先へ立止りました武士(さむらい)は、ドッシリした羅紗(らしゃ)の脊割羽織(せわりばおり)を着(ちゃく)し、仙台平(せんだいひら)の袴(はかま)、黒手(くろて)の黄八丈(きはちじょう)の小袖(こそで)を着(き)、四分一拵(ごしら)えの大小、寒いから黒縮緬の頭巾を冠(かぶ)り、紺足袋(こんたび)日勤草履(にっきんぞうり)と云う行装(こしらえ)の立派なお武士、番太郎の店へ立ち、
 武「これ此処(こゝ)に有る紙を一帖(いちじょう)呉れんか」
 喜「へいお入来(いで)なさいまし是は何うも御免なさいまし、誠に有難う、其処(そこ)に札が附いてます、一帖幾らとして有りますへい半紙は二十四文で、駿河(するが)半紙は十六文、メンチは十個(とお)で八文でげす、藁草履は私(わっち)の処が一番安いのでございます、有難う誠に何うも、其処へ行くんですが、ちょいと銭を箱の中へ放り込んで一帖持って行って下さいまし、札が附いてますから間違えは有りません」
 武「なに貴様は余程酒が嗜(す)きだな、私(わし)が此処(こゝ)を通る度(たび)に飲んで居(お)らん事はないが、貴様は余程(よっぽど)酒家(しゅか)だのう」
 喜「ヘイ嗜きです、お寒くなると朝から酒を飲まねえと気が済みませんな」
 武「酒家(さけのみ)は妙なものだな、酒屋の前を通ってぷーんと酒の香(におい)が致すと飲み度(た)くなる、私(わし)も同じく極(ごく)嗜(すき)だが、貴様が飲んで居(い)る処を見ると何となく羨(うらやま)しくなる」
 喜「え、殿様もお嗜きで、極(ごく)好(い)い酒が有ります、私(わっち)ゃア番太郎ですが江戸ッ子の番太郎は余り無(ね)えんです、極好い酒が有りますから、誠に失礼ですが一つ召上れ」
 武「それは辱(かたじけな)いなア」
 梅「あらまア御免遊ばせ酔って居りますから、お前さん何と云う事だよ、お武家様を番太郎の家(うち)などへお上げ申す事が出来ますものかね」
 喜「いや嗜きじゃア堪らねえ、ねエ殿様、此方(こちら)へお上(あが)んなさい、長い刀(もの)を一本半分差して斯(こ)ういう家(うち)に上ると身体を横にしなければ這入れませんよ」
 武「是は御家内か、私(わし)も酒が嗜きでな、此処を通る度に御亭主が飲んで居る、今一寸(ちょっと)買物をして見ると矢張(やっぱり)飲んで居て羨しく遂(つい)やる気になりました」
 梅「でも汚ない此んな狭い処へ」
 喜「宜(い)いから黙ってろ、殿様此女(これ)の里は白銀町(しろかねちょう)の白旗稲荷(しらはたいなり)の神主の娘ですが、何うしたんだか、亭主思いで、私(わたくし)が酒を飲んでは世話を焼かせますが、能く面倒を見ます」
 梅「お止(よ)しよ」
 武「では一盃(いっぱい)戴こうか」
 喜「お酌をして上げな、大きい盃(もの)で」
 武「これは御内儀(ごないぎ)痛み入りますな、お酌で」
 梅「誠に何うも召上る物が有りませんで」
 武「いや心配してはいかん、却(かえ)って是が宜しい成程是は何うも余程好(い)い酒を飲むな」
 喜「えゝ四方(よも)で、彼家(あすこ)では好い酒を売ります、和泉町(いずみちょう)では彼家ばかりで、番頭が私(わっち)を知ってるので、私が買いに行(ゆ)くと長谷川町の番太が来たって別に調合を仕ないで、一本生(いっぽんぎ)の鬼殺しを呉れますが、酒は自慢で」
 武「うむ是は堪らん、では近附(ちかづき)の為に一盃(いっぱい)」
 と喜助に差しました。喜助は頭(かしら)を下げ。
 喜「へー有難う、おいお梅此処(こゝ)へ来い酌をして呉れ手前(てめえ)は己に能く酒を飲むな/\てえが立派なお武家様がこんな汚い家(うち)へ這入って来て番太郎と酒を飲合(のみあ)い、殿様のお盃(さかずき)を私(わし)が飲んで其の猪口(ちょく)を洗(そゝ)ぐのは水臭いって殿様が直(すぐ)に召上ると云うのは酒の徳だ」
 武「酒には上下の差別をしてはいけない」
 喜「洒落(しゃれ)た好い殿様だ、何卒(どうぞ)毎日来て下さいまし、殿様私(わっち)の為めには大切のお店の番頭が私を贔屓で去年の暮に塩辛を呉れましたが、好い鯛の塩辛で、それと一緒に雲丹(うに)を貰ったんですが、女房(かゝあ)は雲丹をしらねえもんだから、鬼を喰うと間違えました、是は※(からすみ)
 武「是は何うも皆(みんな)酒家(さけのみ)の喰う物ばかりで」
 梅「何かお肴を」
 喜「鰻でも然(そ)う云って来ねえよ」
 梅「上(あが)るかえ」
 喜「上っても上らなくっても宜(い)い、鰌(どじょう)の抜きを、大急ぎで然う云って来や、冷飯草履を穿(は)いて往(い)け殿様彼(あれ)は年は二十三ですが、器量が好(よ)うございましょう、幾ら器量が好くたって了簡が悪くっちゃア仕様が無(ね)えが、良い了簡で私(わっち)を可愛がりますよ」
 武「是は恐入った、馳走に成るからお前のうけ[#「うけ」に傍点]も聞かなければならんが、貴様は酒が嗜きだと云う処から初めて私(わし)が来て馳走に成り放(ばな)しでは済まんから、少し譲り難い物を遣(や)ろうか、是は容易に得難い酩酒で有る、何(いず)れで出来るか其処(そこ)は聞かんが、是は何か京都の大内から将軍家へ参って、将軍家から御三家御三卿方へ下されに成って、たしない[#「たしない」に傍点]事で有るから其の又家来共に少しずつ之を頂戴致させるんだが、何うも利き目が違って、其の酒の中へぽっちり、たらりと落して、一合の中へ猪口(ちょく)に四半分もポタリと落してやると何(なん)とも云えん味(あじわ)いのものだ、飲む気が有るなら遣ろうか」
 喜「是は何うも、何(なん)ですかえ…夫(それ)は有難うございます…此盃(これ)へ何卒(どうぞ)…是は何うも頂く物は、えへゝゝ大きな物へ」
 武「余り大きな物へ入れちゃア困る、徳利が小さいから、これへ入れてやろう」
 風呂敷を解いて小さい徳利を取出(とりいだ)して、栓(くち)の堅いのを抜きまして、首を横にしてタラ/\/\と彼是(かれこ)れ茶椀に半分程入れて、
 武「実は私(わし)も親類共へ些(ちっ)と遣り度(た)いと思って提(さ)げて来たのだが、馳走に成って何も礼に遣る物がないから」
 喜「有難う存じます、おゝお梅、行って来たか」
 梅「あゝ行って来たよ」
 喜「今な、禁裏さまや公方様が喰(くら)って、丁寧な事(こた)ア云えねえが、御三家御三卿が喰(くら)う酒で番太郎風情が戴ける物じゃねえんだが、殿様が遣ると仰しゃって戴いた」
 梅「夫(それ)はまア有難い事で、何もございませんが、召上るか召上らないか存じませんが、只今鰌の抜(ぬき)を云い付けて参りましたから」
 武「何も構って呉れちゃア困る」
 喜「宜(い)いから彼方(あっち)へ行ってろ、夫(それ)から香物(こう/\)の好いのを出しな」
 武「夫(それ)を直接(じか)に飲んではいけない、何(ど)んな酒家(さけのみ)でも直接にはやれない」
 喜「なに旦那私(わし)は泡盛でも焼酎でもやります」
 とグイと一口飲みました。
 武「此奴(こいつ)ア気強(きつ)い」
 喜「ムヽ、是は何うも酷(ひど)いな、此奴ア、ムヽ、脳天迄滲(し)みるような塩梅(あんばい)で」
 武「なか/\えらいな、それを二タ口と飲む者はないよ」
 喜「なに二タ口、訳アございません、薩摩の泡盛だって何(な)んでもない、ムム」
 梅「何う仕たんだよ」
 喜「なに宜(い)いよ、ム、ム大変だ、頭が割れるような酷いもので、此奴(こいつ)を公方様が喰(くら)うかね」
 武「酒を割ってやらんければいかん、残りは大切(だいじ)に取って置きな」
 喜「ヘエお梅是を何処(どっ)かへ入れて置きな」
 武「ポッチリ酒に割って飲むのだ、私(わし)は少し取急ぐで、是を親類共に持って行ってやらんければならん、又此の頃に来る」
 喜「只今抜きが直(じ)きに参りますが…左様ですか…御迷惑で、誠に失礼を致して恐入ります」
 武「大きに厄介で有った、御家内誠に世話に成りました」
 と丁寧にお武家が家内にも挨拶をして落着き払って、チャラリ/\雪駄(せった)を穿いて行(ゆ)く後影(うしろかげ)を木戸の処を曲るまで見送って、
 喜「有難うございました、どうぞ殿様此の後(のち)も寄ってお呉んなさい、へえへえ有難う、おい嬶(かゝ)ア、大切(たいせつ)に取って置きな、御三家御三卿が喰(くら)うてえんだが、旨くも何共(なんとも)ねえものを飲むんだな、香の物の好(い)いのを出して呉れ、酒家(しゅか)は沢山(たんと)の肴は要らない、香の物の好いのが有ればそれで沢山だ、併(しか)し酷(ひど)い酒を飲(のま)せやアがったなあゝ痛(いて)え、変な酒だな、おいお梅一寸(ちょっと)来て呉んな、ウ、ウ、腹が痛えから一寸来て呉れ」
 梅「極りを云ってるよ、お前飲み過(すぎ)だよ、※癪(せんしゃく)に障るんだよ」
 喜「彼(あ)ン畜生変な物を飲ましやアがって、横ッ腹(ぱら)を抉(えぐ)るように、鳩尾骨(みぞおち)を穿(ほじ)るような、ウヽ、あゝ痛え」
 梅「何うしたんだよ」
 喜「アヽ痛え、ア痛たゝゝ、お、お梅、脊中を押して呉れ、脊中じゃアねえ、肩の処を横ッ腹を」
 梅「何処(どこ)だよ」
 喜「其処(そこ)じゃアねえ、此方(こっち)の足の爪先だ、膝だ、あゝ肩だ」
 ともがいて居ます、恐ろしいもので、節々(ふし/″\)の痛みが夥(おびたゞ)しく毛穴が弥立(よだ)って、五臓六腑悩乱(のうらん)致し、ウーンと立上るから女房は驚いて居ると、喜助は苦しみながら台所へ這い出してガーと血の塊を吐いて身を震わして居る。お梅は恟(びっく)りして、
 梅「家(うち)の良人(ひと)が何うか為(し)ましたから誰方(どなた)か来て下さいよう、總助さん/\」
 總「何うした/\、きまりだ、吐血だ、だから酒を飲んじゃア宜(い)かねえと云うのだ、何う云うものだこれ喜助確(しっか)りしろ、喜助/\」
 喜「ウーン」
 それなりに相成りました。
 總「何う云う訳だ」
 と云うとお梅は涙ながら、これ/\斯(こ)う云う訳で御酒(ごしゅ)を割って飲まなければ宜(い)けないと云うのを家(うち)の良人(ひと)が直接(じか)に飲みましたから身体に障ったのでございましょう。
 總「夫(それ)は怪(け)しからん事だ、何しても御検視を願わなければならん」
 と云うので、御検視到来に相成りお医者も立会って調べると、是は全く酒の毒だが、尋常(たゞ)の死にようではない、余程効能(きゝめ)の強い毒酒ではないかと、依田豊前守様の白洲へ持出したが御奉行が其の酒を段々お調べに成り、医者を立会(たちあわ)して見ると、一ト通りならん処の毒薬で、何でも是は大名旗下(はたもと)の中(うち)に謀叛(むほん)之(こ)れ有る者、お家を覆(くつがえ)さんとする者が、毒酒を試しに来たに相違ないと云うので、女房に其の武家の顔を知って居(お)るかと尋ねると、これ/\斯(こ)う云う姿の武家体(てい)と申し上げたので、人相書を作り八方十方へお手配(てくば)りに成り箱根の前まで手が廻る事に成ったが、知れません。お梅は貞節な婦人ゆえ泣いてばかり居ります。里方で引取ろうと云うと、
 梅「私(わたくし)はお願いだから、あの武士(さむらい)が毒を試しに来て、始めから何うも様子が訝(おか)しいと思ったが、顔を知って居るのは私(わたし)ばかり、此の長谷川町を再び通る気遣いは有るまいから、人の盛(さか)る処へ行ってあの侍を見付けて、亭主の敵(かたき)を強いお上(かみ)に取って貰わなければならないから、何うぞ私(わたくし)を吉原へ女郎に売って下さい、格子先へ立つ人の中にあの武家に似た人が有ったら騙(だま)して捕まえて亭主の敵を討つ」
 と云い張り、幾ら留めても肯(き)かず遂に江戸町(えどちょう)一丁目辨天屋(べんてんや)の抱えと成って名を紅梅(こうばい)と改め、彼(か)の武士(さむらい)の行方を探すと云う亭主の敵討(かたきうち)の端緒でございます。

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